ゲフィチニブ

ゲフィチニブ
Gefitinib.png
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
法的規制
投与方法 経口投与
薬物動態データ
生物学的利用能 59%(経口時)
血漿タンパク結合 90%
代謝 肝臓(主にCYP3A4
半減期 6時間 - 49時間
排泄 糞中86%、尿中4%未満
識別
CAS番号
184475-35-2
ATCコード L01XX31 (WHO)
PubChem CID: 123631
KEGG D01977
化学的データ
化学式 C22H24ClFN4O3
分子量 446.902
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ゲフィチニブGefitinib)は、上皮成長因子受容体 (EGFR) のチロシンキナーゼを選択的に阻害する内服抗がん剤。癌の増殖などに関係する特定の分子を狙い撃ちする分子標的治療薬の一種である。

ゲフィチニブは白色-黄白色の粉末で、IUPAC命名法ではN-(3-chloro-4-fluoro-phenyl)-7-methoxy-6-(3-morpholin-4-ylpropoxy)quinazolin-4-amine、CAS登録番号は184475-35-2である。化学式はC22H24ClFN4O3。分子量は446.902 g/molである。開発コード名「ZD1839」で呼ばれることもある。

ゲフィチニブ製剤は手術不能又は再発した非小細胞肺癌に対する治療薬として用いられる。製造・販売元はアストラゼネカ株式会社で、商品名は「イレッサ® (Iressa®)」[1]。イレッサ®錠は白色の錠剤で一錠250 mgのゲフィチニブを含有する。日本における一錠の価格(薬価)は6,560.50円(2008年4月現在)[2]

イレッサ®2002年7月5日、世界に先駆けて日本で承認を受けた後、2003年5月5日アメリカ食品医薬品局 (FDA) での承認[3]を含め、いくつかの国で承認を受けた。しかし、無作為比較臨床試験(ISEL試験[4]、後述)の結果、プラセボと比較して生存期間を延長することができなかったため、2005年1月4日アストラゼネカは欧州医薬品局 (EMEA) への承認申請を取り下げ[5]、また2005年6月17日FDAは本薬剤の新規使用を原則禁止とした[6]。その後2009年7月1日欧州医薬品局は、後述のINTEREST試験とIPASS試験の2つの無作為化第III相臨床試験の結果をもとに、成人のEGFR遺伝子変異陽性の局所進行または転移を有する非小細胞肺癌を対象にイレッサ®の販売承認を行った[7]。2009年現在イレッサ®を承認している国は、日本を含めたアジア諸国、欧州、およびオーストラリア、メキシコ、アルゼンチンである。

作用機序

ゲフィチニブは、細胞の上皮成長因子受容体 (EGFR) のシグナル伝達を遮断することで、腫瘍の増殖抑制、アポトーシス(細胞死)を誘導する。EGFRのチロシンキナーゼのATP結合部位にATPと競合的に結合することで、EGFRの自己リン酸化を阻害し、シグナル伝達を遮断する。実験室レベルでは、正常構造のEGFRに対しても効果を示す[8][9]が、実際の臨床では、腫瘍細胞のEGFR遺伝子が特殊な型の変異を伴っている場合に、ゲフィチニブは特に腫瘍縮小効果を示す[10][11]。変異についての詳細は上皮成長因子受容体を参照のこと。

薬物動態

経口投与されたゲフィチニブは比較的緩徐に吸収され、内服後最高血中濃度までの時間 (Tmax) は3-5時間、バイオアベイラビリティ(生物学的利用能、吸収効率)は約60%で食事の影響を受けない[12]。ゲフィチニブ225 mg/日内服後の最高血中濃度 (Cmax) は約320 ng/ml(約0.7 μmol/l)[13]。血中濃度が定常状態に達するまで連日内服で7 ~ 10日かかる[14]。血中半減期は48時間[12]。主に肝代謝(チトクロームP450 3A4)により代謝され、糞便中に86%、尿中に4%未満が排泄される[12]。血漿タンパク結合結合率は90%[15]

効果

非小細胞肺癌

要 約
  • 非小細胞肺癌に対して、ゲフィチニブは約10-20%の患者に腫瘍縮小効果を示す。東洋人、女性、非喫煙者、腺癌ではゲフィチニブが腫瘍縮小効果を示す割合が高く、これはEGFR遺伝子変異が関係している可能性がある。
  • 1-2種類の化学療法終了後の進行非小細胞肺癌に対して、ゲフィチニブはドセタキセルと同等の延命効果を示す可能性がある。
  • 対象を絞り、非喫煙者、腺癌、アジア人の未治療進行非小細胞肺癌を対象とした臨床試験では、ゲフィチニブは化学療法よりも無増悪生存期間を延長した。
  • EGFR遺伝子変異をもつ非小細胞肺癌に対しては特にゲフィチニブは奏功し、70-80%程度の患者に腫瘍縮小効果を示す。

腫瘍縮小効果

2000年から2001年に、既治療進行非小細胞肺癌を対象とした2つの第II相臨床試験(IDEAL1[16]とIDEAL2[17])が施行され、ゲフィチニブ単剤で奏功率9 ~ 19%、1年生存率24 ~ 36%の結果が得られた。また、ゲフィチニブの腫瘍縮小効果は、東洋人、女性、腺癌、非喫煙者で高い傾向がみられた。腫瘍縮小を示した非小細胞肺癌を調べた結果、癌細胞がEGFR遺伝子変異を持つ場合に、高率に腫瘍が縮小することが明らかとなり[10][11]、また、非喫煙者、腺癌、女性、東洋人ではEGFRの遺伝子変異をもつ割合が高いために腫瘍縮小率が高い可能性が示された[18][19]

化学療法との併用

また2000年から2001年に、未治療進行非小細胞肺癌に対して、初回治療に標準治療であるプラチナ製剤を含む化学療法にゲフィチニブを併用することにより、治療効果に上乗せがあるかどうかが検討された。ゲムシタビンシスプラチン治療への上乗せ効果を検討したINTACT-1[20]と、パクリタキセルカルボプラチン治療への上乗せ効果を検討したINTACT-2[21]の二つの第III相無作為化比較試験が施行されたが、いずれも有意な併用効果はみられず、化学療法との併用は効果がないと考えられた。

延命効果

非小細胞癌全体を対象とした比較

日本を含まない28ヶ国、1692例の既治療進行非小細胞肺癌患者を対象とした第III相臨床試験(ISEL試験[4]、2003年7月15日から2004年8月2日に症例登録)においてゲフィチニブは、登録肺癌全症例に対して、および肺腺癌に対して、プラセボと比較して有意な生存期間の延長を示すことができなかった。しかし、サブセット解析では、アジア人、非喫煙者に対してはゲフィチニブはプラセボと比較して有意に生存期間を延長させた。

全肺癌症例の生存期間中央値は、ゲフィチニブ群およびプラセボ群でそれぞれ5.6ヶ月、5.1ヶ月、P =0.11であり、肺腺癌症例ではそれぞれ6.3ヶ月、5.4ヶ月、P =0.07であった。規定のログランク検定 (Logrank test) では有意差がないものの、Cox回帰分析ではそれぞれP =0.030、P =0.033と有意差に達している。また東洋人の生存期間中央値は、ゲフィチニブ群およびプラセボ群でそれぞれ9.5ヶ月、5.5ヶ月、非喫煙者ではそれぞれ8.9ヶ月、6.1ヶ月であり、Cox回帰分析でそれぞれP =0.010、P =0.012であった。

その後さらに、既治療進行非小細胞肺癌に対する現在の標準療法であるドセタキセル療法と、ゲフィチニブ単剤療法の効果を比較した第III相無作為化比較臨床試験が2つ行われた。これら2つの試験は、すでに1 ~ 2種類の化学療法が行われた進行非小細胞肺癌患者にゲフィチニブ療法を行った場合の全生存期間が、ドセタキセル療法を行った場合の全生存期間よりも劣っていないこと(非劣勢)を証明することを目的として行われた。

2003年から2006年の間に489例の患者を対象として日本で行われたV15-32試験[22]は、ゲフィチニブのドセタキセルに対する非劣勢を証明できなかった(ただし劣っていることも証明されなかった)。しかし、2004年から2006年の間に、日本を含まない24カ国において1466例の患者を対象として行われたINTEREST試験では、全生存期間中央値はゲフィチニブ群が7.6ヶ月であったのに対しドセタキセル群は8.9ヶ月、1年生存率はゲフィチニブ群が32%でドセタキセルは34%、ハザード比は1.020(96%信頼区間 0.905-1.150)であり、ドセタキセルとゲフィチニブは既治療進行非小細胞肺癌に対して同等の効果があることが初めて証明された。

この2つの試験の違いとして、後治療の差が指摘されている。つまり、V15-32試験では、ドセタキセル群の53%もの患者がドセタキセル療法終了後にゲフィチニブ療法を受けていたために、ゲフィチニブの効果がドセタキセル群の患者にもあらわれた可能性である。ゲフィチニブ療法終了後にドセタキセル療法を受けた患者はゲフィチニブ群の36%であった。一方INTEREST試験では、ゲフィチニブ群の31%がゲフィチニブ療法終了後にドセタキセル療法を受け,ドセタキセル群の37%がゲフィチニブを含むEGFRチロシンキナーゼ阻害剤の投与を受けていた。
対象を選別しての比較

さらに、ゲフィチニブの効果が期待できる患者を選別して対象とした無作為化比較第III相臨床試験(IPASS試験)が行われた.この試験は、非喫煙か軽度の喫煙の経験者(15年以上禁煙)で腺癌のアジア人未治療進行非小細胞肺癌患者を、ゲフィチニブ治療群とカルボプラチンとパクリタキセルの併用化学療法群に無作為に振り分け、無増悪生存期間を評価する試験である。2006年5月から2007年10月の間に、日本人232人を含む1217人が登録された。その結果、ゲフィチニブ治療がカルボプラチン/パクリタキセル併用化学療法よりも無増悪生存期間を延長することが証明された(ハザード比 0.74、95%信頼区間 0.65 - 0.85)。事前に計画されていたバイオマーカーに基づくサブグループ解析では、無増悪生存期間はEGFR遺伝子変異陽性患者ではイレッサ群が化学療法群に比べ有意に長く(ハザード比 0.48、95%信頼区間 0.36 - 0.64)、逆にEGFR遺伝子変異陰性患者では化学療法群がイレッサ群に比べ有意に長い(ハザード比 2.85、95%信頼区間 2.05 - 3.98)ことが示された。このことより適切に症例を選択することにより、ゲフィチニブ治療は従来の化学療法よりも優れた効果を示すことが示された。ただし、全生存期間はまだ公表されていない。

EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌に対する効果

EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌に対して、ゲフィチニブはその70-80%程度で腫瘍縮小効果を示すことが、いくつかの後ろ向き研究で指摘された。さらに、未治療非小細胞肺癌に対する前向き試験[23][24]で、これらの患者の75%程度でゲフィチニブが腫瘍縮小効果を示すことが確認された。

さらに、北東日本ゲフィチニブ研究グループで行われた、EGFR遺伝子変異を有する未治療進行非小細胞肺癌患者のみを対象とした無作為化比較第III相臨床試験の結果、ゲフィチニブ治療はカルボプラチン/パクリタキセル併用化学療法よりも有意に無増悪生存期間を延長することが示された。

脳神経膠芽腫

悪性再発脳神経膠芽腫(グリオブラストーマ)49例に対して、ゲフィチニブ(250 - 1500 mg/日)またはエルロチニブ(150 - 500 mg/日)が投与され、49例中9例で、2方向計測で25%以上の腫瘍縮小がみられた。EGFRの細胞内領域の変異例はなく、EGFRvIIIとPTENの両者の発現がみられた例では有意に腫瘍縮小と相関がみられた[25]

頭頸部扁平上皮癌

52例の頭頸部扁平上皮癌に対するゲフィチニブ(500 mg/日)の効果を検討した第II相試験にて、奏功率10.6%、病勢制御率53%の効果を示した[26]。ゲフィチニブ250 mg/日による臨床試験では70例中1例で腫瘍縮小 (PR) がみられたのみであった[27]

その他の癌

31例の進行腎癌に対するゲフィチニブ(500 mg/日)の効果を検討した第II相試験にて、8例 (38%) で腫瘍の増大がみられなかったのみで、腫瘍の縮小はみられなかった[28]

副作用

急性肺障害・間質性肺炎を併発することがあり、これにより死に至りうる。また、下痢、発疹、ざ瘡(にきび)、乾燥皮膚、かゆみ、爪周囲炎が起こることが多い。

急性肺障害・間質性肺炎

投与後4週間以内に発症しやすい。日本において、ゲフィチニブ投与後8週間以内の急性肺障害・間質性肺炎(以下肺障害)の発症率は約5.8%(193例/3322例)、肺障害による死亡率は2.3%(75例/3322例)であった。また PS (performance status) 2以上、喫煙歴のある人、すでに間質性肺炎を合併している人、化学療法を受けたことのある人、では肺障害がおこりやすいことが示唆された[29][30]。また、ゲフィチニブ投与12週以内の肺障害の発症率は、化学療法による肺障害の発症率の1.9倍(4.0%対2.1%)、背景因子を調整すると3.2倍の高さであり、通常の化学療法に比べても肺障害がおこりやすいことが明らかとなった[31]

ただし、欧米では肺障害はほとんど問題になっておらず、前述のISEL試験では、ゲフィチニブ投与群で3%、プラセボ投与群で4%の発症率であり、ゲフィチニブにより肺障害のリスクは増えていない。ゲフィチニブによる肺障害には民族差がある可能性がある[32]

「薬害」について

事実関係

通常は他の薬の審査待ちで、1年ほどの審査期間が掛かるが、イレッサ®の場合は優先して審査したので、5ヶ月ほどのスピード承認となった。当初は副作用が少ないと言われていたが、治験では3例で間質性肺炎を発症していずれも治療で回復したが、治験外使用では7例で間質性肺炎を発症したうちの3例が死亡している[33]。当初の添付文書の「重大な副作用」の4番目に「間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常がみとめられた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと」と記載されていた[34]。 厚生労働省は同年10月15日、イレッサ®との関連性が否定できない副作用26例、うち死亡13例を盛り込んだ緊急安全性情報を発表。2002年10月(報告月)の1ヶ月で51人、同年11月(報告月)で81人、同12月(報告月)で37人が、それぞれゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等での死亡が報告されたが、その後の死亡報告数は減少している。2006年3月までの累計で643人がゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等での死亡が報告された[35]。2008年10月現在、日本において承認取消や使用制限は行われていない。

2004年、患者の遺族達が国と製薬会社を相手取って大阪地裁と東京地裁に提訴した。地裁結審時の原告は計15人[36](大阪地裁側が患者4人[37]の遺族11人[38]、東京地裁側が患者3人の遺族4人[34])となった。

当事者の主張

原告の主張

ある原告のケースにおいて、主治医は服用前に重大な副作用がある説明をせず、副作用がほとんどない旨の説明をし、主治医は服用後の十分な経過観察を行わなかったとされている。これを原告は、製薬会社による指示・警告上の欠陥、および、安全性を過度に強調して致死的な危険性について全く触れない広告宣伝のせいだと主張している[34]。また、原告は、国がソリブジン薬害事件後に改正された市販後対策の手続に反していると主張している[39]。「重大な副作用」欄に記載があれば医師には致死的な副作用だと分かるとする国の反論に対して原告は医師への不当な責任転嫁だと反発している[40]

被告の主張

製薬会社側は「間質性肺炎に関する医師へのご説明は、承認後より製品情報概要等を用いて重大な副作用の一つとして行っておりました。また発売後、本剤投与中の患者で、本剤との関連が否定できない間質性肺炎症例(死亡例を含む)が報告されました。それを受けて、9月初旬、製品説明時に再度重要な副作用として医師に注意喚起を行うべく、重要な副作用として間質性肺炎の副作用を必ず伝達するよう再度指示し、活動しました。さらにこの活動を強化するために、9月9日より全国各地で研修を実施しました。」と主張している。また、納入対象病院・診療所1840施設のうち1539施設には納入前に、288施設には納入後2週間以内にそれぞれ説明し、医師の急病等により止むを得ず目安である2週間[41]を超えてしまった11施設にはその後説明を行ったとしている。残りの2施設は、訪問や電話による説明を受付けなかったので、代替手段として市販直後調査の説明及び依頼に関する文書をFaxにて送付して継続的に同調査への協力を依頼したとしている[42]。また、製薬会社の弁護士は取材に対して「添付文書は医師向けのもの。4番目だから安心と考える医師はいない」と回答した[43]

厚生労働省は、「治験外の症例」についての指摘は「治験と治験外使用の違いに十分な理解が得られていないために生じた指摘」とし、「添付文書への記載が十分でなかった」とする指摘には「がん患者、特に末期のがん患者にとって間質性肺炎が場合によっては致死性のものであることは、医師にとって周知の事実」「副作用情報の4番目に記載してあったとしても同じ」「少なくとも違法性のレベルにおいて、添付文書中の副作用に関する記載について国に責任があったとは言えない」とし、医師から患者への説明が不十分だったことは「現場でのインフォームド・コンセントの問題」としている[44]

法令および判例等

国の責任については、クロロキン薬害訴訟における最高裁判決で、「厚生大臣が特定の医薬品を日本薬局方に収載し、又はその製造の承認をした場合において、その時点における医学的、薬学的知見の下で、当該医薬品がその副作用を考慮してもなお有用性を肯定し得るときは、厚生大臣の薬局方収載等の行為は、国家賠償法一条一項の適用上違法の評価を受けることはないというべき」「医薬品の副作用による被害が発生した場合であっても、厚生大臣が当該医薬品の副作用による被害の発生を防止するために前記の各権限を行使しなかったことが直ちに国家賠償法一条一項の適用上違法と評価されるものではなく、副作用を含めた当該医薬品に関するその時点における医学的、薬学的知見の下において、前記のような薬事法の目的及び厚生大臣に付与された権限の性質等に照らし、右権限の不行使がその許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠くと認められるときは、その不行使は、副作用による被害を受けた者との関係において同項の適用上違法となるものと解するのが相当」としている[45]

製造物責任法について、医療用漢方薬の副作用被害における名古屋地方裁判所判決で、その時点で予見可能な副作用を添付文書に記載するなどの方法により指示・警告すれば医師の配慮により副作用被害を避けることができたとして、輸入販売業者の製造物責任を認定している[46]

医師の責任については、別の2件の最高裁判決で、添付文書に従わないことによって発生した医療事故は従わなかった特段の合理的理由がない限り医師の過失が推定される、医師には必要に応じて文献を参照するなど最新情報を収集する義務があるとしている[47][48]

ソリブジン薬害事件では、承認段階でソリブジンと5-FU系代謝拮抗薬との併用を避けるように添付文書に記載したにもかかわらず、発売1ヶ月余りで15名が亡くなっている[49]。厚生労働省はこの事件を受けて、1994年10月から医薬品安全性確保対策検討会を開き、副作用対策を検討した。同検討会は「市販後調査は、副作用・有害事象等の情報を収集・評価し、迅速・的確に対応するとともに、その安全性等を再確認することに最大の意義がある」「製薬企業、医療機関、行政等による安全性情報の積極的な提供が望まれる」等の基本的な考え方に基づいて、市販後対策の強化等を提言した[50]。これを受けて、1996年、医薬品の臨床試験の実施基準(GCP)の遵守を義務化、市販後段階での情報収集や報告および基準に適合した資料提出の義務化等の薬事法が改正された[51][52]。1997年4月、厚生省薬務局長は「医療用医薬品添付文書の記載要領について」(平成9年4月25日薬発第606号)[6]にて「副作用や使用禁忌、相互作用等について一層の注意が必要となっている」として添付文書の記載要領を定めたと通知している。具体的には、「医療用医薬品の使用上の注意記載要領について」(平成9年4月25日薬発第607号)[7]にて、「評価の確立していない副作用であっても重篤なものは必要に応じて記載すること」「内容からみて重要と考えられる事項については記載順序として前の方に配列すること」「発現頻度は、出来る限り具体的な数値を記載すること」「発現頻度については調査症例数が明確な調査結果に基づいて記載すること」などが定められている。

議論

一般に、抗がん剤は副作用が非常に大きい薬であり、ほぼすべての抗がん剤が、副作用と効果のバランスで使用される。ある種の抗がん剤は、さまざまな副作用の影響を踏まえても、それでも、無治療(あるいは他の治療法)よりは、全体としてわずかでも余命が伸びることをもって「承認」されているのであり、重い副作用はいわば当たり前と言えることである。こうした抗がん剤は、副作用によって死ぬケースが多くても、全体として無治療よりはマシということで、承認され、また、実際の治療で使われているとされ、十分に注意して投与すれば他の抗癌剤と比較して危険は少なく、他抗癌剤が無効の場合でも劇的な功を奏することがあり、欠くことのできない重要なものであり、また、ある程度の危険性があったとしても、他に治療方法が無い場合にはリスクに関するインフォームド・コンセントを十分に行った上で使わざるを得ないといった論がある。[要出典]

国や製薬会社による薬害であるとする意見

本薬剤の場合、間質性肺炎を中心とした副作用死が多発したことに対して、「薬害」であるとして、危険な医薬品を製造・販売したとしてアストラゼネカの責任を問う論や、承認を行った厚生労働省の責任を問う論がある[53]

財団法人先端医療振興財団臨床研究情報センター長の福島雅典は、承認前に報告された情報を適切に添付文書に反映させなかった、副作用のシグナルを過小評価した、日本では市販前臨床試験の外部妥当性の厳密な評価がされなかった、イレッサの市販後調査では日本が世界に誇る市販後前例登録制度が実施されなかった、副作用被害報告について専門家の指摘を真摯に受け止めずに適切な迅速に講じなかったとし、「イレッサによる薬害は、これまで日本において薬害を引き起こしたあらゆる要因が全て集約していると言っても過言ではない」としている[54]

自称元阪南中央病院内科医[55]浜六郎は自ら設立した特定非営利活動法人医療ビジランスセンターを通じて「本当の情報は隠されている」[56]「イレッサ関連死亡は厚労省発表の約10倍あるはず」[57]「延命効果のないイレッサ使用継続は不適切」[58]と主張している。尚、浜六郎が自ら分析し直したデータそのものの是非とは別に、そのデータを元にした薬事政策批判については疑似科学批判家からの厳しい批判も受けている。たとえば、「ニセ科学フォーラム」実行委員でと学会会員の大阪大学サイバーメディアセンター教授菊池誠は、タミフルに関する浜六郎の主張に対して、副作用による飛び降り死よりも圧倒的に多いインフルエンザでの死亡を無視して「インフルエンザはただの風邪」「寝てれば治る」とする浜六郎の主張は全然だめ、WHOパンデミック防止のためにタミフルが必要としており浜六郎の言う「世界の常識」は嘘だと厳しく批判している[59]

国や製薬会社のせいではないとする意見

独立行政法人国立がん研究センターは、卵巣がん体験者の会スマイリー代表および特定非営利活動法人グループ ・ネクサス(悪性リンパ腫患者・家族連絡会)代表も同席した記者会見で「重大な副作用の個々の内容に優劣はなく、記載されていれば、医療従事者として順番は関係ない(4番目だから問題ではない)」と見解を示している[60]

日本医学会は「添付文書に記載があってなお過失があると言われては、正直、現場は途方にくれてしまいます。」と見解を示している[61]

日本臨床腫瘍学会は「今回の勧告では、副作用の記載順序に言及されているようですが、記載順序にかかわらず医師や薬剤師は効果のみならず副作用について説明を患者さんに行い、了解を得て治療は開始されるのが医療の現場の状況であります。したがって本勧告は、本薬剤を使用した医師の専門家としての役割を軽んじるとも受け取れます。」と見解を示している[62]

日本肺癌学会は「今回の和解勧告では初版の添付文書の重大な副作用欄の 4 番目に間質性肺炎が記載されていたが、それでは不十分で死亡率の高いこのような副作用は1番目に記載していなかった事に対して、国とアストラゼネカ社に過失があり、損害賠償を勧めています。しかしながら、その論理は上述しましたように、後の時代になって急速に蓄積されたゲフィチニブに関する多くの知見に基づいた後方視的な批判となっております。」と見解を示している[63]

社団法人日本病院薬剤師会は「添付文書上の副作用の順番が議論されていますが、『重要な副作用』への記載順番で将来起こる可能性を全て予測できれば、こんな楽な話はありません。限られた症例からは未知の重篤な副作用が多発することを予測すること、ましてやその順番を明らかにすることは極めて難しいと言わざるを得ません。それを行政や承認審査の部会や審議会の責任にすることは妥当ではありません。」「重篤な副作用を防ぐためには医師、薬剤師の責任は極めて重いことを再認識することが重要です。」と見解を示している[64]

骨髄腫の患者団体である日本骨髄腫患者の会は、「医師も読まなければいけない添付文書に書かれてある注意なのに、どうしてその承認がおかしいと言われているのか、記載の場所にばかりフォーカスがあたっていますが、患者と主治医のコミュニケーションの問題でもあるように思います。」と声明を発表している[65]

判決

2011年2月25日、大阪地裁は添付文書に警告欄を設けた2002年10月15日までに服用した患者3人について販売元企業であるアストラゼネカに賠償を命じ、同日以降に服用を始めた患者1人については賠償責任を否定した。 その一方で、「死亡を含む重い副作用の危険が具体化すると高い可能性では認識できず、当時の医学、薬学的知見の下では著しく合理性を欠くとは言えない」として国の責任は否定した。[37]

作用機序をめぐる変遷

ゲフィチニブは、上皮成長因子受容体 (EGFR) チロシンキナーゼ阻害薬 (Epidermal Growth Factor Receptor-Tyrosine Kinase Inhibitor; EGFR-TKI) であり、EGFRのATP結合部位にATPと競合的に結合して自己リン酸化を阻害することによりシグナル伝達を遮断して、細胞の増殖や分化を抑制する薬として開発された[66]。実験室レベルでは、EGFRを発現する様々な癌細胞(卵巣癌,乳癌、大腸癌、非小細胞肺癌)に有効であることが示された[67][68]。しかし、EGFRは非小細胞肺癌の40-80%で過剰発現がみられる[69]のに対し、ゲフィチニブは非小細胞肺癌患者の10-19%にしか腫瘍縮小効果を示さず[70][71]、EGFRは非小細胞肺癌のうち扁平上皮癌で過剰発現の頻度が高い[72]のに対し、ゲフィチニブは腺癌で有効性が高く[73]、また実際EGFRの発現とゲフィチニブの効果の間には相関がないことが示され[74]、ゲフィチニブは非小細胞癌の一部で劇的な腫瘍縮小効果を示すもののその正確な作用機序は不明であった。

2004年4月29日ボストンマサチューセッツ総合病院 (MGH) のトーマス・リンチら[10]と、ボストン・ダナ・ファーバー癌研究所のギジェルモ・パエズら[11]はそれぞれ同日に、ゲフィチニブにより縮小した肺癌のEGFRに遺伝子変異が認められ,この遺伝子変異とゲフィチニブの臨床効果の間に強い相関がみられたという衝撃的な発表を行った。遺伝子変異を持ったEGFRは、そのATP結合部位に構造変化が生じる結果、EGFRが恒常的に活性化して悪性度が高まる一方、ゲフィチニブとの親和性が高まり、EGFRの下流のシグナルが遮断されることによりアポトーシスが誘導され、腫瘍縮小効果を示すという。それまでゲフィチニブは非喫煙者、腺癌、女性、東洋人で有効性が高いことが報告されていたが、これらは非喫煙者、腺癌、女性、東洋人においてEGFRの遺伝子変異をもつ割合が高いことによる可能性が数々の後ろ向き研究で示された[18]。また、このEGFR遺伝子変異にさらに二次的な遺伝子変異がおこると、ゲフィチニブ耐性となることが示された[75][76]

これに対して、コロラド大学保健科学センターのフェレリコ・カプーゾおよびフレッド・ヒルシュらのグループは、FISH法により検出されるEGFR遺伝子コピー数の増加が、遺伝子変異よりも強く腫瘍縮小および予後と関連していると反論した[77]。また、ゲフィチニブと同様の作用機序を示すエルロチニブを用いた二重盲検無作為化比較試験において、EGFR遺伝子変異は延命効果 (survival benefit) をもたらさず[78]、またエルロチニブに対する腫瘍縮小効果はFISH法によるEGFRの遺伝子コピー数増加と相関していたもののEGFR遺伝子変異とは相関がなかったと報告された[79]。しかし、EGFR遺伝子変異を有する未治療非小細胞肺癌に対する前向き試験[23][24]によって、これらの患者の75%程度でゲフィチニブが腫瘍縮小効果を示すことが確認され、このEGFR遺伝子変異はゲフィチニブの腫瘍縮小を予測する因子であることは定説になりつつある。ただし、EGFR遺伝子変異がなくてもゲフィチニブが有効である症例も存在し、このEGFR遺伝子変異以外にも治療効果を規定する因子がある可能性は十分ある。

一方、ゲフィチニブは、標準的化学療法との併用療法の意義を検証した第III相比較試験 (INTACT1&2) の事後解析では、標準化学療法のみの群でも、EGFR遺伝子変異例がEGFR遺伝子を持たない例よりも予後良好であることから、EGFR遺伝子変異自体が予後良好因子である可能性も指摘されており、ゲフィチニブがEGFR遺伝子変異を持つ非小細胞肺癌を縮小させることができても、それが予後を延長させることに結びついているのかどうかはまた未決着の問題であり、今後の研究が待たれる。

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