寧辺核施設

座標: 北緯39度48分 東経125度45分 / 北緯39.800度 東経125.750度 / 39.800; 125.750

寧辺核施設
寧辺の5 メガワット実験用原子炉
各種表記
ハングル 녕변핵시설
漢字 寧邊核施設
発音 ニョンビョンヘクシソル
日本語読み: にょんびょんかくしせつ
アルファベット Nyeongbyeon haeksiseol
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寧辺核施設(ニョンビョンかくしせつ、朝鮮語: 녕변핵시설英語: Nyeongbyeon Nuclear Scientific Research Center、寧辺原子力研究センターとも)[1]は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)にある、北朝鮮最初の原子炉が稼動している核施設である。平壌の北103 キロメートルの平安北道寧辺郡に位置している。

設備

天然ウラン核燃料を用いたマグノックス炉核燃料サイクルに必要とされる主要な施設全てが所在している。

マグノックス炉の核燃料は、金属ウランのコアと核燃料棒を覆うさやの両方が水と反応してしまうため、長期間の貯蔵ができるようには設計されておらず、原子炉から取り出すと数年内に再処理するように設計されている。炭酸ガス冷却で黒鉛減速材として使用するマグノックス炉は、生産するのが難しい濃縮ウラン燃料や重水減速材を必要としていないので、完全に自力で核開発を行うためには魅力的な選択肢である。

六者会合での合意に基づき、マグノックス炉の施設は2007年に無能力化された。 寧辺核施設には、1963年ソビエト連邦によって提供され1965年から稼動している、IRT-2M型研究用原子炉も存在する[2]。ソ連時代から新しい核燃料が提供されていないため、この原子炉は今では甲状腺癌放射線療法用のヨウ素131を生産するために時折稼動するだけである。

歴史

5 メガワット原子炉の核燃料アクセスポート

5 メガワット実験用原子炉の建設は1980年に始まり、1985年8月に初めて臨界に到達した。この原子炉は、後のより大きなマグノックス炉を開発する計画のための初期の技術実証用小型炉であった。1994年米朝枠組み合意で運転が中止されるまで、断続的に運転された。枠組み合意が2002年に決裂した後、2003年2月に運転が再開され、その核燃料中で毎年5 キログラムのペースでプルトニウムを生産した。核燃料は2005年4月から6月にかけて交換された。使用済み核燃料は再処理され、推定で金属プルトニウム45 キログラムを得て、そのうちの一部が2006年核実験に使われた核兵器に用いられた[3]

寧辺には50 メガワットの原型炉も存在しているが、完成から1年後の1994年に枠組み合意により残りの建設が凍結され、2004年までに構造物と配管はかなり傷んでいる。2005年までに北朝鮮は施設の再設計を行っており、建設再開は可能である。

さらに200 メガワットの実用炉も寧辺の20 キロメートル北西にある泰川郡に、1994年の枠組み合意で中止されるまで建設されていた。2005年の時点で、この炉の建設再開は不経済なものとなっている。

2007年の運転中止

2007年2月13日火曜日、六者会合において、北朝鮮が再処理工場を含む寧辺核施設の運転を中止して封印し、国際原子力機関 (IAEA) の査察官を必要とされる全ての監視・証明活動を行うために呼び戻すことで合意に達した。この見返りとして、北朝鮮は緊急の燃料支援として他の5ヶ国から5万トンの重油を提供されることになった。

IAEAの査察官は6月28日に現地に到着し、運転中止の監視と確認のための協議を行った[4]。これは澳門匯業銀行(バンコデルタアジア)に関連する北朝鮮とアメリカの争いのために4月に予定されていたものが遅れたものであった[5]6月3日韓国政府の関係者は、6月中に引き渡される最初の重油提供を受けて核施設の停止が始まるかもしれないと示唆した[6]7月14日に、アメリカのショーン・マコーマック報道官は、北朝鮮からアメリカに対して原子炉の運転が停止された旨の通告があったことを明らかにした。アメリカはこの知らせを歓迎し、IAEAの査察チームによる確認作業を待っていると付け加えた[7]。その翌日、IAEAのモハメド・エルバラダイ事務局長は、原子炉の停止を国連が確認したことを発表した[8]7月18日、IAEAは寧辺にある5つ全ての核施設が停止されたことを確認した[9]

2008年3月3日のIAEA理事会への冒頭説明において、事務局長は施設の無能力化について、IAEAが保証していないので新しい情報を提供できないと語った。5 メガワット実験原子炉から取り出された全ての核燃料棒と、無能力化されている核燃料生産施設によって生成された核物質は、IAEAの封じ込めと監視を受けている[10]

2008年の冷却塔取り壊し

2008年6月27日金曜日、北朝鮮は核兵器開発計画におけるもっとも有名なシンボルである、核施設の原子炉の冷却塔を破壊した。冷却塔の爆破は、多くの報道機関や外交官によって見守られていた[11]

原子炉からの不必要な熱を大気中に放出する高さ60 フィートの高さの冷却塔の破壊は、北朝鮮が核開発計画を廃棄する宣言を行ったことに対するアメリカの譲歩に対応したものであった。アメリカは250万ドルの取壊し費用を負担した[要出典]

脚注

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  1. ^ 寧辺は、北朝鮮ではニョンビョンと発音されアルファベット転記ではNyŏngbyŏnであるが、韓国ではヨンビョンと発音されアルファベット転記ではYeongbyeonとなる、また朝鮮半島では漢字の字体を簡略化していないので寧辺は寧邊となる。
  2. ^ Research Reactor Details - IRT-DPRK”. International Atomic Energy Agency (1996年7月30日). 2007年2月14日閲覧。
  3. ^ North Korean Fuel Identified as Plutonium、Thom Shanker and David E. Sanger、ニューヨーク・タイムズ、2006年10月17日
  4. ^ U.N. nuke inspectors go to N. Korea reactorCNN、2007年6月27日、2007年7月3日閲覧
  5. ^ James Reynolds (2007年3月17日). “N Korea warning on nuclear deal”. BBCニュース. http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/6461379.stm 2007年3月17日閲覧。 
  6. ^ Heejin Koo (2007年7月3日). “North Korea Reactor Closure May Begin in Mid-July”. ブルームバーグ. http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601080&sid=aOV40WZ6Nk4M 2007年7月3日閲覧。 
  7. ^ N Korea "closes nuclear reactor" BBCニュース、2007年7月14日
  8. ^ "UN confirms N Korea nuclear halt"、BBCニュース、2007年7月16日
  9. ^ "N Korea closes more nuclear sites"、BBCニュース、2007年7月18日
  10. ^ "Verification of Nuclear Non-Proliferation: Implementation of Safeguards in the DPRK", IAEA: 事務局長声明、ウィーン、2008年3月3日、2008年4月26日閲覧
  11. ^ “Blast gets North Korea off US blacklist”. The Australian. (2008年6月28日). http://www.theaustralian.news.com.au/story/0,25197,23933319-2703,00.html 2008年7月10日閲覧。 

関連項目

外部リンク