Umbrella (清水翔太のアルバム)

Umbrella
清水翔太スタジオ・アルバム
リリース
録音 2008年
October Studio、Giallo Polta、Studio Z'd、Tiny Voice Studio、文化村スタジオ、Burnish Stone Komazawa、DGM Studio、Studio Somewhere、Sony Music Studio Tokyo、Prime Sound Studio Form、On Air Azabu
ジャンル R&Bソウルファンクポップダンス・ポップヒップ・ホップラップジャズJ-POP
時間
レーベル ソニーSME・MASTERSIX FOUNDATION
プロデュース 村松俊亮(エグゼクティブ)、高木慎二(エグゼクティブ)、中山徹(エグゼクティブ)、塩川満己、3rd Productions、Coney's Jelly、STY、YANAGIMAN、アリ・シャーヒド
専門評論家によるレビュー
ゴールドディスク
ゴールド(RIAJ)
清水翔太 アルバム 年表
Umbrella
(2008年)

『Umbrella』収録のシングル
  1. HOME
    リリース: 2008年2月20日
  2. 「アイシテル」
    リリース: 2008年6月4日
  3. Diggin' On U
    リリース: 2008年9月10日
  4. My Treasure
    リリース: 2008年10月22日
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Umbrella』(アンブレラ)は、ソニー・ミュージックレコーズ・MASTERSIX FOUNDATIONから発売された日本のR&B歌手清水翔太のデビュー・アルバムである。アルバムの全ての楽曲は清水本人によって製作されており、[1]アルバムにはダブル・プラチナシングルの「HOME」、[2]ゴールドシングルの「「アイシテル」」、[3]Diggin' On U」、「My Treasure」といった既発のシングル楽曲が収録されている。アルバムは日本で2008年11月26日に発売された。[4]

このアルバムは日本の音楽セールス調査会社オリコンによる週間CDアルバムチャートにて、最高位2位を記録している。[5]

製作とテーマ

アルバムには13歳の時に製作した楽曲からデビュー後19歳になって以降に製作した楽曲までが収録されている。[6]このアルバムには特定のテーマやコンセプトなどはなく、このアルバムの発表時点までにデモを含め100曲以上を製作している中で、[7]その中からアルバムという形で聴いて欲しいと清水が思う楽曲を選んでいくかたちで選曲の上レコーディングされた。[7][8]また、アルバムの収録候補曲が予め存在していたため、アルバム自体の制作期間はわずか2ヶ月足らずという短期間であったとされている。[9]

シングル楽曲4曲のうち「Diggin' On U」を除く3曲を加藤ミリヤCrystal KayAIMINMI作品のプロデュースなどで知られる3rd Productionsが、 [10][1]もうひとつの楽曲「Diggin' On U」はCHEMISTRY作品などで知られる塩川満己がプロデュースを担当した。[11]その他にも、アルバムにはConey's Jelly、STY、YANAGIMANといったプロデューサー陣が参加している。[1]

テーマを定めない代わりにアルバムには、10代で得たものを全て詰め込むこと、[8]更に、書きたいことや表現したいことが"リアルであること"を制約に、そしてアルバム製作もしくは10代時点―その時における"ひたむきさ"をいかにして素直に出し切るかということを考え製作された。[7][8]

音楽と歌詞

このアルバム『Umbrella』は、13楽曲にアルバムからのファースト/デビューシングル「HOME」のア・トライブ・コールド・クエストアリ・シャーヒドによるリミックス「HOME」(HIPHOP REMIX)[7]を足した計14曲が収録される。[4]清水は収録曲数について、デビュー・アルバムからいきなり収録曲数を多めにする気はなかったとし、それよりも1曲、1曲を大事にし、心に染み込ませられるようなアルバムにすることに重点を置いたとコメントした。[7]

アルバム収録楽曲の殆どはデモ音源に忠実に仕上がっているが、「Soulmate」を含め2、3曲はアレンジャーの手により大きくアレンジが変わっている。アルバムからのサード・シングルでトラック1の「Diggin' On U」、トラック5の「One Last Kiss」ではラップをしており、更にトラック3の「With You」ではバンド・サウンドにストリングスを混在させたJ-POPで盛んなサウンドを取り入れ、[12][1]トラック7の「Rainy Day's Morning」ではジャズ・テイストな表現を用いている。[7][13]更に、曲によっては声を加工し声の感じを変えて収録している。[7]

また、「Diggin' On U」のようなライブ・チューンもある一方、[11]「With You」、[13]「One Last Kiss」、[7]「Love Story」、[7]「LOVIN U」、[13]「アイシテル」」、[7]「My Love」[13]と収録曲13曲のうち、多くの楽曲がラヴ・ソングで占められている。[7]エキサイトのインタビュアー・猪又孝はアルバム収録曲について、デビュー・シングルの「HOME」を含め、ラヴ・ソングの中でも特に哀しみを含んだ表現や失恋について歌った歌詞の楽曲が多いとコメントしている。[14]また、オリコンのインタビュアー・三沢千晶は、アルバム全楽曲を通して穢い表現の言葉がひとつもないと指摘した。更に歌詞中の表現について、詞の内容が"UNHAPPY"な状況にあっても"LOVE"な言葉で溢れているとも指摘した。[15]

アルバムタイトルとアートワーク

アルバムタイトルについて清水は、自身がこれまでの人生で辛いときや逃げ出したいとき、悲しいとき、苦しいとき、哀しいとき、そういった境遇に遭遇したときに支えになったのが音楽であり、つまり"自分の中での雨の日"に傘(Umbrella)になってくれたのが音楽であった。そして自分は音楽を傘(Umbrella)にして生きてきたと前置きした上で、[16][7][14]自身が音楽に救われ、支えられたように、自分の音楽が自分の音楽を聴いてくれる人たちを助けたり、救ったりの手段になって欲しい―聴いてくれる人達の心の傘=Umbrellaになれたらという願いを込めこのタイトルをつけたとコメントしている。[16][13][17]また支えになっただけでなく、母親のようにいつも支えてくれたのも音楽であり、音楽のおかげで出会いや大切なものが増え、成長することができ、音楽によって自身が救われたとも語り、[7]そういった意味で音楽への恩返しをしたいとそう思ったときに最適な表現、タイトルが"Umbrella"であったともコメントしている。[17]

アルバムのジャケット写真についても、清水がを持つ写真が採用されている。[4]

評価

日経エンタテインメントは、収録曲の多くが日本人の歌心を刺激する"泣ける歌"で構成されていると指摘した。また、アルバムは生音のギターやピアノが浮き立つシンプルな構成であるとも指摘した。更にこのアルバムのサウンドは最先端のR&B/ヒップ・ホップというよりも古き良き時代のソウル・ミュージックを彷彿とさせるとコメントした。[9]

WHAT's IN?のライターは、アルバム全体について既発の「HOME」、「アイシテル」、「My Treasure」のシングル楽曲3曲にひけをとらない魅力とクオリティがあるとして好意的に評価した。また、R&Bサウンドだけに捕らわれず、バンド・サウンドや50〜60年代風のジャズサウンドを取り入れた点についても高評価を下している。[18]

エキサイトは、アルバム全体について"破格の実力を備えたボーカルが全編に渡って堪能できる"とコメントした。またアルバムからは本人のブラックミュージックへの愛が感じられるともコメントした。更に、アルバムの楽曲におけるの一つ一つのメロディー、歌、そして音楽への誠実さについても高評価をした。[19]

チャート成績

『Umbrella』は、2008年12月8日付のオリコン週間CDアルバムチャートにて、同週発売の中島美嘉の『VOICE』に続く2位で初登場した。[20][21]アルバムが2位を記録したことにより、10代男性ソロ歌手のファースト・アルバムとしては1981年3月23日付の近藤真彦Thank 愛 You』以来27年9ヶ月ぶりのTOP3入り、更に10代男性シンガーソングライターとしては1978年4月3日付の原田真二フィール・ハッピー』以来、30年8ヶ月ぶりにして史上2人目の快挙という記録を打ち立てている。[21]またこのアルバムは、日本レコード協会からはゴールドに認定された。[22]

シングル

このアルバムからは、既発の「HOME」、「「アイシテル」」、「Diggin' On U」、「My Treasure」のシングル楽曲4曲が収録されている。[4]

デビュー・シングルの「HOME」は、ビルボード・ジャパンチャートの総合シングルチャートBillboard Japan Hot 100で最高位3位、[23]オリコン週間CDシングルチャートでは10代の男性シンガーとしては史上最高位となる最高位5位を記録している。[24]日本レコード協会からは、着うたフルによる音楽配信でダブル・プラチナの認定を受けている。[2]セカンド・シングルの「「アイシテル」」は、日本レコード協会の着うたフルによる音楽配信でゴールド認定を受けた。[3]またJapan Hot 100では、最高位6位を記録した。[25]アルバムからのサード・シングル「Diggin' On U」は、Japan Hot 100チャートで最高位80位を、[26]Japan Adult Contemporary Airplayチャートでは2008年9月26日付のチャートで最高位31位を記録した。アルバムからの4曲目のシングル「My Treasure」は、オリコン週間CDシングルチャートで最高位15位、[27]Japan Hot 100では、最高位12位を記録している。[28]

規格

CDのみの通常盤と初回生産限定盤(CD+DVD)の2種類で発売される。初回生産限定盤はDVD付2枚組となっており、「Diggin' On U」と「My Treasure」のミュージック・ビデオ、2007年11月のアポロシアターでの模様を収めたドキュメンタリー映像Apollo Theater Documentary in 2007、2008年3月10日に大阪城公園遊歩道で開催したフリーライヴ[29]の模様を収めた大阪城公園[城天]フリーライブ[完全版]が収録されている。[4]

また両盤共にボーナス・トラックとして、デビュー・シングル「HOME」のリミックス「HOME」(HIPHOP REMIX)が収録されている。[4]

収録曲

CD[4][1][30]
#タイトル作詞・作曲プロデュース時間
1.Diggin' On U清水翔太塩川満己[11]
2.HOME清水翔太3rd Productions
3.「With You」清水翔太Coney's Jelly
4.My Treasure清水翔太3rd Productions
5.「One Last Kiss」清水翔太 
6.「Love Story」清水翔太3rd Productions
7.「Rainy Day's Morning」清水翔太 
8.「UNHAPPY」清水翔太STY[31]
9.「LOVIN U」清水翔太 
10.「アイシテル」清水翔太3rd Productions
11.「My Love」清水翔太 
12.「Soulmate」清水翔太Yanagiman
13.「ソレゾレ」清水翔太 
14.「HOME (HIPHOP REMIX)」(ボーナス・トラック)清水翔太
アリ・シャーヒド(ラップ詞)
アリ・シャーヒド
合計時間:
DVD[32]
  1. Apollo Theater Documentary in 2007
  2. 大阪城公園<城天>フリーライブ[完全版] Diggin' On U
  3. 大阪城公園<城天>フリーライブ[完全版] Love Story
  4. 大阪城公園<城天>フリーライブ[完全版] Miss You
  5. 大阪城公園<城天>フリーライブ[完全版] Stand by Me
  6. 大阪城公園<城天>フリーライブ[完全版] HOME
  7. Diggin' On U(ミュージック・ビデオ)
  8. My Treasure(ミュージック・ビデオ)

クレジット

製作

演奏

[1][31]

脚注

  1. ^ a b c d e f (2008年) 清水翔太『Umbrella』のアルバム・ノーツ, pp.18-19 [CDアルバム・ブックレット]. ソニー・ミュージックレコーズ (4988009041308).
  2. ^ a b レコード協会調べ 7月度有料音楽配信認定 日本レコード協会 2008年11月1日閲覧
  3. ^ a b レコード協会調べ 6月度有料音楽配信認定 日本レコード協会 2008年11月1日閲覧
  4. ^ a b c d e f g 清水翔太 Umbrella 【初回生産限定盤】”. Sony Music Shop. ソニー・ミュージックダイレクト. 2008年11月1日閲覧。
  5. ^ Umbrella/清水翔太”. オリコン. 2008年12月15日閲覧。
  6. ^ 猪又孝 (2008年11月21日). “総力特集 Vol.13『清水翔太』”. エキサイトミュージック. エキサイト. 2008年11月23日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m 佐藤チアキ (12月号 2008年). “Album Click: 清水翔太 君に差し出された傘”. WHAT's IN? (ソニー・マガジンズ) 21巻 (12号): 61頁. 
  8. ^ a b c 猪又孝 (2008年11月21日). “総力特集 Vol.13『清水翔太』: インタビュー”. エキサイトミュージック. エキサイト. pp. pp.1. 2008年11月23日閲覧。
  9. ^ a b 日高郁子 (1月号 2009年). “新作ガイド 音楽 : 清水翔太”. 日経エンタテインメント (日経BP社) 13巻 (184号): 166頁. 
  10. ^ Shingo.S. “プロフィール”. JUGEM. 2009年2月15日閲覧。
  11. ^ a b c 猪又孝 (2008年9月11日). “クローズアップ『清水翔太(シミズショウタ)』: インタビュー”. エキサイトミュージック. エキサイト. 2008年11月23日閲覧。
  12. ^ 鹿野淳 (8月号 2007年). “キラーチューン Interview 6: 小林武史”. MUSICA (FACT) 1巻 (2号): 44頁. 
  13. ^ a b c d e 猪又孝 (2008年11月21日). “『Umbrella』全曲解説”. エキサイトミュージック. エキサイト. 2008年11月23日閲覧。
  14. ^ a b 猪又孝 (2008年11月21日). “総力特集 Vol.13『清水翔太』: インタビュー”. エキサイトミュージック. エキサイト. pp. pp.2. 2008年11月23日閲覧。
  15. ^ 三沢千晶 (2008年11月26日). “清水翔太『10代の今だからこそ歌える温かい気持ちが詰まった待望の1stアルバム!』-ORICON STYLE ミュージック”. オリコン. 2008年12月15日閲覧。
  16. ^ a b 遂に!!1stアルバム発売決定!”. ソニー・ミュージックエンタテインメント (2008年11月1日). 2008年11月1日閲覧。
  17. ^ a b 猪又孝 (2008年11月21日). “総力特集 Vol.13『清水翔太』: インタビュー”. エキサイトミュージック. エキサイト. pp. pp.3. 2008年11月23日閲覧。
  18. ^ 渡辺淳 (12月号 2008年). “Brand New Album & Single”. WHAT's IN? (ソニー・マガジンズ) 21巻 (12号): 184頁. 
  19. ^ Umbrella”. エキサイトミュージック. エキサイト. 2008年11月23日閲覧。
  20. ^ 2008年12月第2週の邦楽アルバムランキング情報”. オリコン. 2008年12月27日閲覧。
  21. ^ a b 清水翔太、平成生まれ初のアルバムTOP3入り”. オリコン (2008年12月2日). 2008年12月27日閲覧。
  22. ^ ゴールド等認定作品認定 2008年11月 日本レコード協会 2008年12月27日閲覧
  23. ^ “ビルボードが日本でランキングを開始”. リッスンジャパン. (2008年2月29日). http://listen.jp/store/musicnews_23029_all.htm 2008年11月1日閲覧。 
  24. ^ “平成元年生まれの清水翔太、デビュー作で新記録”. オリコン. (2008年2月26日). http://www.oricon.co.jp/news/confidence/52317/full/ 2008年11月1日閲覧。 
  25. ^ Chart Listing For The Week Of 6 20 2008: Japan Hot 100 Singles” (英語). ビルボード. 阪神コンテンツリンク. 2008年11月1日閲覧。
  26. ^ Chart Listing For The Week Of 9 26 2008: Japan Hot 100 Singles” (英語). ビルボード. 阪神コンテンツリンク. 2008年11月22日閲覧。
  27. ^ My Treasure/清水翔太”. オリコン. 2008年11月23日閲覧。
  28. ^ Chart Listing For The Week Of 11 07 2008: Japan Hot 100 Singles” (英語). ビルボード. 阪神コンテンツリンク. 2008年11月23日閲覧。
  29. ^ 清水翔太"城天"凱旋ライブ!デビュー曲大ヒット”. スポニチアネックス (2008年3月10日). 2008年11月1日閲覧。
  30. ^ Umbrella”. Mora. レーベルゲート. 2008年11月23日閲覧。
  31. ^ a b STY (2008年11月26日). “清水翔太 / Umbrella”. smlo production. 2008年12月27日閲覧。
  32. ^ Umbrella(初回生産限定盤)(DVD付) [CD+DVD] [Limited Edition] Amazon.co.jp 2008年11月23日閲覧